オーディオインターフェースの使い方は?
ここ数年オーディオインターフェースの使い方などを試行錯誤して、画期的な使い方はないものかといろいろ試してきました。その中でも、良かったものを数点紹介します。
オーディオインターフェースとは
オーディオインターフェースとは、マイクや楽器などからの音声信号をPCなどに取り込むための装置です。1チャンネル~多数チャンネルまであり、動画配信やDTM、放送、ライブ、プロフェッショナルなレコーディングなど幅広く対応しています。個人での動画配信などでは1~2チャンネルが主流で、プロフェッショナルナ現場では大多数のチャンネルを使用していることもあります。
種類
オーディオインターフェースには様々な種類があります。
USBタイプは、USB-Cなどの端子を介してPCと接続します。現在もっとも一般的なで、扱いやすいタイプです。
Thunderbolt対応タイプは、インテル社とアップル社が共同開発した高速データ転送規格を使用したタイプです。最大40Gbpsの速度で、Thunderbolt3以降はUSB-Cコネクタを採用しており、USB-Cとも互換性があります。
PCI-Expressタイプは、主にデスクトップPC向けのタイプで、マザーボードに接続して使用するタイプです。
Ethernetタイプは、有線LANのCate5e以上を使用し伝送するものです。伝送速度は1Gbps、周波数帯域は100MHz、1000BASE-Tに対応しています。コネクタはRJ-45を使用します。
Dante対応タイプは、オーストラリアのAudinate社が開発した技術の、複数チャンネルを非常に低い遅延時間で同期し、非圧縮デジタルオーディオを高品質で伝送することができるタイプです。ギガビットイーサネット規格に準拠し、既存のネットワークインフラを利用してオーディオを転送できます。
代表的なメーカー
FOCUSRITEは、イギリスの音響機器メーカーで、プロオーディオ界のレジェンドであるフパート・ニーヴにうよって設立されました。ScarlettシリーズやClarett+などがあります。
MOTUは、アメリカのマサチューセッツ州ケンブリッジに拠点を置く音響機器メーカーです。高品位質なオーディオインターフェースやDAWソフトウエアで知られています。Mシリーズやプロフェッショナル向けのものがあります。
PRESONUSは、アメリカのルイジアナ州で設立された音響機器メーカーです。デジタルミキサーStudioLiveシリーズやDAWソフトウエアStudioOneなどが有名です。
RMEは、ドイツで設立された音響機器メーカーです。高品質オーディオインターフェースやデジタルオーディオコンバーターなどで知られています。プロフェッショナル向けの機器が多く、優れた音質と安定性、低遅延を特徴としています。
STEINBERGは、ドイツの音響機器メーカーで、音楽制作やオーディオポストプロダクションのためのソフトウェアとハードウエアを提供しています。特に有名な製品は、DAWソフトウエアCubaseやNeundo、楽譜制作ソフトウエアDorico、VSTソフトウエアHALionなどです。また、VSTとASIOの標準を確立したことで知られています。
UNIVERSAL AUDIOは、アメリアのカリフォルニア州シリコンバレーに設立された音響機器メーカーです。オーディオインターフェイス、アナログレコーディングハードウェア、UADオーディオプラグインの世界的リーダーです。
使い方
一般的な使い方
マイクやギターなどからの音声信号を入力しUSBなどを介しPCへ取り込みます。Output にモニタースピーカーなどを接続します。
イベントやライブなどでは、配信をする際にメイン出力と同じものをオーディオインターフェースにも取り込み配信用音声として出力します。
ミキサーの代わりとして使用
小規模な弾き語りライブなどで、持ち運び機材を最小限にするために使用している方法です。
マイクなどをオーディオインターフェースを介しラップトップPCへ接続します。DAWソフトウエアを使用しミキシングやコンプレッサー、イコライザー、エフェクターなどのプロセッサーを全て行い、モニターやスピーカーに接続します。スピーカーもパワーアンプ内蔵を使用することで、とてもコンパクトなセットが作れます。4チャンネル以上あると2人以上で行う場合や、モニターやスピーカーへの出力が4チャンネル以上あることが多いのでおススメです。また、モニターにインイヤーモニターを使用することでさらにコンパクトにできます。
プロセッサーの代用品として
コンプレッサーやエフェクターなどのプロセッサーを使用する際にサイドチェイン機能を使用したり、必要数の機材が揃えられなかったり、好みの機材がなかったりなどの理由で、機材が多くなりすぎたり、機材が足りなかったり、電力が心配だったりすることがあります。その際に、ミキサーのインサート回路にオーディオインターフェースを接続し、細かなイコライザー調整や、コンプレッサー、エフェクターなどの追加を行っています。
音響機材を減らし、持ち運びや電力を減らすだけでなく、エンジニアの負担になる部分も減らせるのではないかと思っています。また、ミキサー全チャンネル分なくても大丈夫なので、経済的にもよろしいかと思います。
まとめ
この他にも使用方法はないかと思い、色々と試してみたのですが、ミキサーの代わりやインサート回路を使用したプロセッサーの代用品の2つが今のところ使えています。
ミキサーの代用として使用してからは、路上での弾き語りライブなどでもとてもコンパクトなので重宝されています。
プロセッサーの代用としての使用は、デジタルミキサーがあれば必要のないことなので、あまりに使用していません。
時代の進化とともに、音楽もアナログからデジタルへと移行し、どんどんコンパクトに成りつつありますが、アナログにはアナログの良さ、デジタルにはデジタルの良さがあるのだなと日々思っています。